2016年9月26日月曜日

システマは楮から和紙を作るようなもの

9月24日のシステマ湘南では、久しぶりにスティックワークを行いました。
トロント系のワークは、フィジカル&テクニックな感じになりがちなのですが、
四つの基本原則(呼吸、リラックス、姿勢、動き続けること)と、
自分の内観を大事にすればするほど、システマらしいワークになっていくと考えています。

今週末10月1日はシステマジャパン主催で、
大阪のインストクラター大西亮一さんのセミナーが東京であります。
従って、システマ湘南はお休みします。
日本で初めてインストクラターになった方であり、
日本人で唯一海外で(イタリアで)セミナーを開ける方です。
その実力はミカエル、ブラッドの折り紙付き。
大西さんのセミナーを受けたことがない方は、まだ間に合いますので、
是非申し込まれるといいと思います。
詳しくは、システマジャパンのホームページを見てください。

ところで、その大西さんが先月号の「秘伝」のシステマ特集で、
とても興味深いことを書いていました。

どういうことかというと、日本の武道には「型」があります。
型を学ぶことで、身体を練り、技を身に付けて、達人へと近づくシステムです。
一方で、システマには「型」がありません。
だから、「こうきたら、こう技をかける」といった練習はしないどころか、
「答え(対応の仕方)は、あなたの身体が知っています」というような教え方をされるので、
初心者は何をしたらいいか分からないと戸惑うことも多いのです。
そこを面白いと思えるかどうかが、続けるどうかの別れ道になるような気もしますが、
大西さんは、「型」がないことについて以下のようなことを言っていました。

「システマには『型』がありません。マスターも初心者も同じ練習を行います。
技をベースとして数をこなすのではなく、自分の身体をベースとして、
あらゆる状況に応じて身体がカバーするように練習します。
これは何度も楮(こうぞ)を掬い上げて和紙を作っていくようなものです。
もやっとした和紙からだんだんと全体の絵が見えて来るようになる。
濾して、濾して、濾して、残っていったもの、
それをおそらく『システマ』と呼ぶのでしょう。
だからその原理は、格闘の場面でも日常生活でも使えるものなんです」
(月刊秘伝、2016年9月号より)

和紙のたとえは、言い得て妙です。
楮=緊張しやすかったりする自分の生の身体。
そこから、いらないものを省いていく作業をしていくことが
まさにシステマのワークだと思います。
大西さんの表現は、とてもいい言葉だと思いました。



システマ湘南の次回は10月8日(土)。
見田記念体育館の多目的室(最寄りは鎌倉駅)となります。
9月の下旬にモスクワで行われたインターナショナルセミナーの
シェアを参加者にしてもらおうと思ってます。
よろそくお願い申し上げます。

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